エッセイ2010年2月


174.Le Bal de Neige(ウインタールード)。

(2月5日更新)

 今日から21日日曜日までは、オタワ最大の祭りと言っても良い雪と氷の祭典「ウインタールード」だ。札幌雪祭りみたいなものだろうか?いや、私は北海道に行った事もないので何となくのイメージだが。氷の彫刻が町にあふれ、フジェールのジンなどもしばしば活躍するが、氷の彫刻のオルガナイザーはあの神林シェフで、去年も今年もわざわざ私にも声をかけていただいたが、氷では全くお役に立てそうも無いのでお断りした。ウエイクフィールドやチェルシーでは、寧ろこの時期は皆オタワ、ガテノーに行ってしまうので暇だったが、流石に首都の中央は忙しくなる。それどころか今の職場は会場の1つと言っても良い。現にオープニング レセプションが今晩カフェテリアで行なわれた。カフェテリア内も一晩中オープンだが、主な会場はカフェテリア前。ミュージシャンが音楽を奏でる中、カフェテリア内とは別に、零下数10度の中屋台も出展。デーブもホットドックの屋台を担当。私は当然忙しさが予想されるブランチの仕込みをしながら、時折デーブと交代してホットドックを焼いた(笑)。いくら防寒着に身を包んでもこの気温の中屋台に1人でずっと立っていられるものではないからだ。お客様もまさか交代でホットドックを焼いている屋台の2人が、宴会担当副料理長だとは思わないだろうが、これはこれで面白い。丁度ホットドックの補充に出た時タイミングよく花火だったので、どさくさに紛れて2〜3枚携帯でシャッターを押したが一番まともに撮れたのはこれだ。最も綺麗だったのはナイアガラの滝を模した花火だったが、前にずらっとお客様が並んでいて(低い位置なので)撮影はちょっと難しかったし、仕事中だったのでそうのんびりもしていられなかった。まあ、花火自体久しぶりに見た。神林シェフも今晩はお客様としていらっしゃっていた。
 宴会は未だ3月まで忙しいとは言えないし、だからこそ私も休みを取れる訳だが、それでも休暇前日の夜まで入っている。翌日早朝の便だがマイケル曰く「飛行機の中で寝てってよ」と言う事だ。何、何時もの事ではある。フジェール時代元日の便で日本に帰ったことがあったが、大晦日から元日の午前3時ごろまで仕事し、シャワーだけ浴びてそのまま空港へ直行した事もある。それに比べれば全然ましだ。もっとも、今回飛行機が満席で3人がけの真ん中の席しか取れなかったので、ゆったりと言う訳にはいかないかもしれない。因みにウインタールードのフランス語名が今回のタイトル“Le Bal de Neige”だが、わざわざフランス語名にしたのは「雪の舞踏会」と言う意味のこの方が英語より響きが良いというだけだ。英語のWinterludeの意味は良く知らないのだが、「冬の中休み」と言う意味と聞いた事がある。


175.オリンピックに逆らって?

(2月11日更新)

  今月は短いので、休暇から戻ればもう3月。ひょっとしたらこれが今月最後の更新と言う事になるかもしれない。日本で更新出来るかもしれないが・・。
 直前の今週までしかし結構忙しい。月曜は休みで久しぶりにオタワに行った。職場からなら橋1つ渡ればオタワ。歩いても5分で州境だろうが、少なくとも今年初めて。去年最後に行ったのも仕事で(オタワ側にある戦争博物館に)行ったきりかもしれない。昔は職場からも住まいからも遠いのに(今に比べれば)毎週・・いや週に2回くらいはオタワに行っていたものだが、出不精になってきたのかもしれない。ウインタールードの時期は町のいたる所に氷の彫刻が見かけられ、中々壮観である。
 今週は水曜日に僅か8人と言う未だかつて無い小規模の宴会があった。当然私1人で全てやったが、全員文明博物館及び、戦争博物館の最高幹部の人達だったようだ。
 その後は金曜に200人弱のビュッフェ。土曜に150人の3コースディナーが入っているくらいだが、今週は特にレストランに人が全くおらず、デーブはレストランに出張している形になっているので私自身は忙しい。特に金曜のビュッフェは品数が物凄く多いのでミザンプラースが大変だ。デクパージュ(お客様の前で切り分ける)の物だけで、魚を含め5種類もあるから、宴会が始まってからも忙しいだろうが、それよりアミューズの盛り合わせなどの細かいアイテムが山ほどあるのだ。
それに比べれば土曜は普通に3コースだし、150名程度ならそう大変な事は無いだろう。否、翌朝は早朝に空港へ行くので是非そうあって欲しいが(笑)。
 オリンピック開始直後にカナダを離れ、終わる時に帰って来るのスケジュールだが、その割りに飛行機が満席とはちょっと想定外だ。