エッセイ2011年8月


242.今更ながら所変われば・・・

(8月11日更新)

 相変わらず宴会部門も忙しく、レストランの宴会もよく入っている為、特に週末は終日忙しい。この土曜日も1件レストランに入っているし、同時進行でブランチの仕込みをしつつ、平日も忙しいのでどんどんアラカルトの材料も減っていく。かてて加えてここ数週間水、木とヒューゴが休みなので、やる事が山ほどある。
 こんな中しかしエミリーの後任としてサーヴィスの主任をしていたイザベラが転居の為辞める事になったので今日は送別会。木曜は特に忙しく先週も今週も1人で40名以上のお客様をこなした為、補充するものも多々あり1人残って仕込みを続けていたが、皆待っているので7時ごろに無理やり切り上げて参加した。職場の仲間と食事したり飲んだりと言うのは久しぶりだ。一応2次会までは居たが、若い子達はまだまだこれからの様なので、翌朝も早い私とヒューゴはそこまでで引き上げた。ヒューゴだって飲めば付き合いたい所だろうが、彼はかつて瀕死の事故を起こして以来酒を断ったので、1人バーでコーヒー飲んでんるので流石に続かないのだろう(苦笑)。
 日本では上司が部下を連れて飲みに行くのは普通だ。しかし、北米社会では直属の部下とプライベートではある程度距離を置くのが常識だったりする。今の職場ではレストランの料理長と言っても別に経営に参加している訳では無いので気にする必要は無いが、前居たホテルでは副総料理長としてマネージャー陣の1人であった為、オーナーからそういう事は望ましくないと言われていたものだった。別に禁止されている訳ではないのでたまには良いのだろうが、この辺の感覚差は中々理解しづらい。
 人生の半分以上海外で生活してきてこういう彼我の違いは改めて見えてくるところで、少しゆっくり書いてみたいが、それこそ明日も早いので日を改めて。


243.一応忙しかったので。

(8月28日更新)

 すっかり更新をサボってるうちに月も終わり近くになってきた。確かに忙しい事は忙しかったのだが、今月は休みはきちんと毎週取っているし、毎日朝から晩まで働いている訳ではなかったのだから単なる怠慢だ。
 レストランは月曜から日曜までほぼ毎日忙しいし、週2回(大抵水曜、木曜)はヒューゴが休みで私1人。この時も大体30〜40名のお客様が来たからこれも大変だった。今週の金曜などは30名のグループが入っていたので全体的には50名を超えたが、この様に予約が入っていれば前もって準備しておけるのでかえって楽だ。しかし再三書いているように博物館館内のレストランと言う性格上、観光シーズンに皆さん予約して来てくださいと言うわけにはいかない。実は予約ゼロと言う日が圧倒的に多い。そして実際には30〜40名が普通なのだが、週に1回か2回(日曜のブランチは例外として、月曜から土曜までどの日でもこの可能性があるのが不思議なくらいだが)ポカッと暇な日がある。まあ大体20名前後のお客様しか来ず、またこういう日は何故か前菜だけ、或いはメインだけの注文しか入らず本当に暇なのだ。逆に30〜40名強の時は前菜からデザートまでと言うお客様が殆どを占める。まあレストラン全体にそういう勢いと言うかムードが流れる訳だ。それは良いのだが、こういう状況では1人でやってるからと言って前菜だけでも何人前か用意しておくなどと言う事も出来辛い。私は大抵週の頭の方で休むが、勿論この時も忙しさの可能性は変わらないから、ヒューゴもさぞ面倒なメニューを作った私を恨んでる事だろう(苦笑)。この時は忙しくなればカフェテリアか宴会から人を廻してもらう様頼んではおくのだが、レストランで通用する力量のスタッフは極端に少ない。まさか私自身がやっている時はしかし文句を言う訳にもいかない。一応1人でもぎりぎり出来る前提で考えたメニューなのだから。
 とは言えもう8月も終わり。9月には学校が始まるので、観光のお客様は激減し、レストランの平日営業はぐっと暇になるのではないだろうか。その分夜のパーティとかは増えそうだが。もっともそうこうしている内に世界屈指の紅葉の名所として再び観光客が集まってくる季節。宴会も今年は7月、8月も沢山入っていたし1年を通して暇と言えるのは1月くらいかもしれない。